ブルーノオト

国内バスケットボールをメインフィールドに活動中。フリーのライター/編集者、青木美帆のブログです。

能代カップに行ってきました

5年ぶりに能代カップに行ってきました。
これから総括記事に書こうと思っていますが、出場チームにとって、これほどに大きな経験を得られる交流戦もそうないと思います。5年前と変わらず、素晴らしい大会です。
 
※「能代カップってなんですか?」という方は、よかったら5年前に書いた文章をお読みください。

北国の小さな街、バスケットボールとの蜜月。

 
今年もさまざまな方との出会いがありましたが、バスケットボールミュージアム学芸員を務める小林さんは怪物でした。一言で言えば、智の宝庫。「能代にはバスケット選手以外にもこんなすごい人がいるのか!」と驚愕しました(笑)。

 

小林さんには、春に亡くなった加藤廣志先生のエピソードをたくさんうかがいました。 

若き頃の加藤先生は、早朝、誰もいない体育館の真ん中でずっと立ち続けることを日課としていました。同じ下宿に住んでいた同僚が理由を聞くと、こんなふうに言ったのだそうです。
「生徒たちにはさまざまな苦しい思いをさせている。これは自分ができる償いなのだ」と。
 
私の筆力ではいまいち伝わらないかもしれませんが(しかもエピソードもうろ覚えですが)、小林さんの素晴らしい語り口に、思わず涙がこぼれました。
 
ちなみに、明成の佐藤久夫先生にも加藤先生とのエピソードをひとつ教えていただきました。これはいつか原稿でご紹介できたらと思います。
 
***
小林さんには、かつて能代が木材で大変栄えていたこともうかがいました。
大きな材木問屋のお嬢さんのために、三越の外商がわざわざ日本橋から能代に訪れていたのだとか。
金魚が泳ぐ回転式のギヤマンが天井に備えつけられた、豪奢な遊郭があったという話をうかがったときは、その華やかさや鮮やかさのイメージの強烈さに、めまいがしそうでした。
 
プレー経験のない私がバスケットボールにのめりこむきっかけをくれたのは、能代工業でした。私と同じような人は、日本中に本当にたくさんいらっしゃるのではないかと想像しています。
 
そんなチームを育んだ街、人、そしてこれからをもっともっと知りたい。
そんなふうに思いながら、本日帰ってきました。
関東は人が多いですね…。

子どもが2歳になりました

週末に息子が2歳になった。

 

くもりか雨かという予報だったけど、晴天に恵まれた。

生まれた日もとても空が青かった(らしい。陣痛でそれどころではなかった)ので、そういうことにインスパイアされた名前をつけた。

私は雨女なので、晴れ男は大いに歓迎である。

 

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青い空。横浜港にて。

 

我が家ではいわゆる「妻」と「夫」の役割がひっくり返った状態が1年以上続いている。

要は収入の柱を私が担い、夫は家事や育児を優先しながら仕事をしている。

保育園の送り迎えも夕飯作りもお風呂も寝かしつけも、原則夫担当。ピークで忙しいとき、私は土日すらも朝しか息子といられなかった。

こうなる予定はまったくなかったのだが、「これもまた人生」と、気合を入れて仕事を増やしまくり、楽しみながら仕事に勤しんでいる。

しかし、子育てに関しては、ちょっと切なくなるようなこともある。

 

例えば、深夜、川の字の真ん中で寝ている息子がぐずる。今までは私にすり寄って来ていたのが、夫のほうにしか行かなくなった。

朝、彼のダイブで起こされるのが恒例だったが、それもなくなった。

夜中に「ママ」と泣いて、両手を広げる息子。駆け寄ると拒否される。夫に抱かれると安心したようにスヤスヤと寝息を立てる。

「ママ」は夫のことだった。

 

それも笑い話としてまわりには話していたけれど、夫が保育園の面談(私は忙しさのピークで行けなかった)で先生に「保育園でも最近『ママ』と保育士に甘えます。さみしいのかもしれません」と言われたと聞き、さすがに胸が詰まった。

 

世のお父さんはこんな気持ちで仕事をしているのかなと思ったけど、ちょっと違うのかなとも思う。

私は「母(育児担当者)」を経験した後に「父」みたいなことをやっているから、余計さみしさややるせなさが募るのだろうと。

(育休を取られたて職場復帰された男性は、同じような気持ちを経験されているのでしょう。お互い頑張りましょう)

 

殺人的なスケジュールを経た後、この2週間ほどは常識的な仕事量に落ち着いている。

保育園にお迎えに行き、夕飯を作り、ごはんを共に食べ、風呂にも入る(寝かしつけはすっかり夫担当になってしまった)。

親たちを招いた誕生日パーティーも、綿密な計画の上で全力を尽くした。

 

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ブルーナボンボン」というバインバインできるミッフィーをプレゼントしました。

 

こういう家族の形式がいつまで続くかはよくわからないけど、今週末からはウインターカップが開幕し、また彼の生活に母がいない日々が始まる。どうか母を忘れないでほしいし、さみしがらせないために何かしてできることはないかと考えをめぐらせているところだ。

 

 

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息子との悲しい出来事を乗り越え、全力投球して作り上げた成果物です。毎年毎年ブラッシュアップして、いい内容になるようスタッフ一同頑張っております。大会直前ですが、よかったら買ってやってください…。(リンクからamazonに飛びます)

ウインターカップ選手名鑑2017 2018年 01 月号 [雑誌]: Baseball Times 増刊

 

 

 

 

川崎市民とブレイブサンダース(アドベントカレンダー2017に寄せて)

アジアの方々の喧騒とピンサロの看板が懐かしい豊島区大塚から、川崎市某所に引っ越してきたのが5年前。今や「大塚に住んでいたのってもしや夢…?」と思うくらい遠くになりにけり、ドヤ顔で川崎の人間を自称しています。

 

ブレイブサンダースのファンの皆さんは、なんとなく川崎ではない場所にお住まいの方が多い印象があります(実際どうなんでしょうね)。とどろきアリーナまでチャリで●●分の川崎市民が感じる、ブレイブサンダースと川崎市の関わりをつづってみようと思います。ツイッターでつぶやいたことの二番煎じも多いですが、ご容赦ください。

 

※この投稿は、川崎ブレイブサンダースファン有志のみなさんが企画した「アドベントカレンダー」のために書きました。クリスマスまで毎日ファンのみなさんが日替わりで記事を更新するんだそうです。わくわく!

 

その1:ママ友

ブレイブサンダースの選手たちが綱引きと玉入れをすると聞いたので、武蔵小杉駅まで「コスギんピック」を見に行きました。ブレイブサンダースの面々が綱引きをするところを楽しく見ていたら、母親学級で仲良くなったママ友に声を掛けられ、びっくりしました。

 

コスギんピックについてはこちらをご参照ください。さりげなく選手たちがたくさん写ってますね(笑)。

kosugifesta.com

 

なぜこんなものを見ているのかと聞くと、なんと旦那さんが対戦相手として参加していたんです。完膚なきまでに負けてましたが(笑)。

 

後日一緒にお昼を食べた時に、「ホームゲームの市民招待に応募してみようかな~」と話していたママ友。これは間違いなくコスギんピック効果でしょう。興奮しました。

 

その2:美容師さん

去年からお世話になっている美容室のスタイリストさんは、高校時代にインターハイに出たことがあるくらいバスケガチ勢。しかもとどろきアリーナの最寄り駅の武蔵中原の住民。しかしブレイブサンダースの存在をまったく知らなかったそうで(レッドウェーブのことは知っていた)、わりとショックを受けました。

 

武蔵中原富士通の街で、駅ビルではフロンターレとレッドウェーブを熱心に押し出しています。なんとかブレイブサンダースもそこに食い込んで、歩いてとどろきに来られる貴重なファンを増やしてほしいなと切実に感じました。

 

その3:高校バスケ部員

川崎市には、法政大学第二高校と桐光学園高校というバスケが大変に強い高校があります。昨年のインターハイは両チームが県代表になったくらい強いです。法政二高のバスケ部員はよくホームゲームでフロアワイパーをやっているので、現地で観戦される方はそれとなくよくご存知だと思います。

 

Bリーグの開幕に伴い、彼らも1番乗りで入場列に並んだり、2回席の最前列で踊ったり変顔をしたり、大変に盛り上がっておりました。川崎市民はもちろんのこと(あまり多くないのですが)、横浜市民だけどビーコルでなくブレイブサンダースがごひいきという選手も。その旨を篠山選手に伝えたところ、大変うれしそうでした。

 

先日の渋谷戦ではウインターカップに出場する厚木東高校の壮行試合が行われました。来年にでも、桐光学園法政二ウインターカップ代表校決定戦が、ブレイブサンダースのエキシビジョンマッチで開催されたら最高だなと思いました。

 

その4:保育園

秋口に、息子の通う保育園で運動会がありました。服装に特に指定がなかったので息子はフロンターレのユニフォーム、母はブレイブサンダースの1000円Tシャツ(すいません…)を着て意気揚々と参戦。

 

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証拠写真

 

「今日勝てるといいですね」とか「うちも時々試合を見に行くんです」とあちこちで会話が弾んだのですが、どれもこれもフロンターレに関するもので、母のTシャツに言及してくれる人は誰もおりませんでした。悲しかった…。

 

保育園では子育てに関する様々なチラシが配布されます。「ご自由にお取りください」的なものもあれば、園からのおしらせと同様に確実に各家庭に届くものもあるのですが、以前DeNAベイスターズが「子供を格安で試合に連れてこられますよ」的なチラシを各家庭に配布して「うまいな~」と感心したものです。

 

あのときはまさかブレイブサンダースがDeNAに渡るとは思ってもおりませんでしたが、ノウハウを持っていることですし、子育て世代からのファン拡大も楽しみにしています。

 

ラスト:選手、そしてクラブ

先月まで「スタンダード神奈川」および「スタンダードNEXT」という地元紙の制作に携わっていたこともあり(残念ながら昨月で休刊となりました)、取材の際には神奈川、ないし川崎にからむ話題も多媒体に比べて多かったと思います。

私がこの雑誌の仕事でインタビューできたのは残念ながら3選手にとどまりましたが、篠山選手とは取材でも雑談でも川崎の話がたくさんできました。お気に入りの川崎スポット(野毛の話も多々ありましたが)、チラシ配りのアイディア、地元の高校生との関わり…。何気ない会話の端々に、川崎に根付こうとしているチームへの気持ちがあふれていました。

スタッフの皆さんのアイディアにもいつもわくわくさせられています。トイレの張り紙に始まり(始まりでいいのかは不明)、選挙PR、ハロウィンイベント(息子と家族を参加させました)、コスギんピックを含む地域イベントへの参加。街中でポスターを見かけるたびに、息子は「ちゃんちゃー!」とうれしそうに叫びます。

 

f:id:miho_awokie:20171212085906j:plain母(筆者)の書いた篠山選手のページを見て「ご!ご!ちゃんちゃー!」と絶叫する息子。

 

企業を母体とする実業団チームから地元密着のプロチームへ。Bリーグの開幕からブレイブサンダースは非常に大きな変革のときを過ごしてきましたが、運営会社の変更を受け、今まで以上の変化にさらされるのかもしれません。

メディアに携わる人間としてはさておき、一市民として願うのはママ友や、美容師さんや、高校生や、保育園の園児や親御さんや先生たちと、何気なくブレイブサンダースの話ができるようになること。これからも長い時間をかけて、市民としてチームの変化を見つめ続けたいと思います。

 

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★明日は@yoshi141さん担当のチア談義とのこと。常に笑顔の女神たちにはいつも頭が下がりっぱなしです!★

adventar.org

0911

一つ年をとりました。

去年気付くべきですが、大学を卒業してもう10年経ってしまいました(たぶん去年はそれどころではなかったのでしょう)。

 

学生時代、私は30代の「大人」をどんな目で見ていたんだろう。

全然追いついている自信がないけど、もう30代も3年目突入。ぼんやり過ごすのではなく、あの頃の理想に追いつく努力をしなければならないなと強く感じます。

 

一般企業に勤める同世代の人の中には、すでに昇進してたくさんの部下を持ったり、大きなプロジェクトを任されて成功している人も少なくありません。先日、そんな1人にインタビューする機会があったんですが、思いは持っているだけでなく伝えていかなければ意味がないということを再認識させられました。

 

じゃあ今の自分がどんな思いを持っているのか。何をやりたいのか。

はたと考え込んだんですが、何にも出てこないのです。

これまではやりたいことがたくさんあって、それを大いに人に言って、そのいくつかを形にしました。だけど出産して仕事復帰して1年とちょっと、もみくちゃになって納期(しばし遅れる。すいません)と日々の生活と格闘していたら、気付いたら自分がどこを走ってきたのか、今どこにいるのか、そしてどこに行きたいのかがよくわからなくなってしまいました。なんとも心もとない感覚です。

 

そんな中ではありますが、今この文章を書きながら自分の考えを整理してみると、読み手や取材対象者がずっと胸に抱いていたくなるような、宝物になるようなものを作っていきたいという気持ちは変わらないなということに気づきました。

その思いを灯にして、しばらくは迷ってみようと思います。

 

 

自分と、そしていつまでもいつまでも大切な人の誕生日です。

 

youtu.be

「きみが星こそ悲しけれ きみが星こそ悲しけれ」。

ひよっこ」でおなじみの宗男おじさん、こんなにかっこいいロックミュージシャンなんです。大好きなアーティストがこんな素敵な曲で自分の誕生日を歌ってくれるなんて感無量です。

神奈川インターハイ予選(男子)つれづれ

先週末は神奈川のインターハイ予選に行っていました。

ここでは一観戦者としての振り返りを。

(今季はまだ女子をあまり追えていないので男子の話題のみです)

 

インターハイ出場権を得たのは桐光学園とアレセイア湘南。

桐光学園は3年連続、アレセイア湘南は3年ぶりのインターハイです。

 

桐光学園は2月の新人戦でベスト8敗退、4月の春季大会も5位。

どちらの大会も見ていましたが、どちらも3年生たちが精細を欠いていました。

昨年の3年生もすごかったけれど、彼らだって県内ではピカイチの選手たちです。

でも、なかなか勝てない。

悩んで、苦しんで、そこから這い上がっての決勝リーグ全勝。

非常に尊い、得がたい経験になったのではないでしょうか。

 

今年のアレセイア湘南は、なんとなく例年と雰囲気が違って見えていました。

最終日の桐光学園戦も最後まで粘り、コート上でコミュニケーションをかわし、

泥臭くアタックする姿勢がとても好ましかったです。

初めてのインターハイ、ぜひ楽しんでもらいたいものです。

 

ちなみに私は今季、厚木東によく足を運んでいました。

 

www.koukouseishinbun.jp

 

basketballking.jp

 

雑誌「スタンダードNEXT」では佐野龍之介選手と東野恒紀選手の

ドラマティックなエピソードを紹介しました。

(写真も含め、最近では会心のページです。原稿がどうというより2人が素晴らしすぎた)

 

新チーム始動から県内では一度も負けていないチームが、

大一番の決勝リーグで一挙に3連敗。

選手たちの心情はいかんばかりだったことか。

インターハイ出場ががなくなったアレセイア湘南戦後はもちろんのこと、

4位になった法政二戦後にも大粒の涙をこぼしている選手たちの姿を、

なかなか真っすぐ見つめることができませんでした。

 

 

***

戦いが終わった平塚周辺の空は、とても美しい夕焼けに染まっていました。

勝者と敗者は、それぞれこの空の色に何を感じたのか。

そんなことが今でも気になっています。

 

 

 

youtu.be

Reライフマガジン ゆとりら

3/13に発売された雑誌「Reライフマガジン ゆとりら 」(朝日新聞出版)で、お仕事をいただいております。

60代女性向けの雑誌です。お近くにご興味ありそうな方がいらっしゃったら、ぜひオススメください!

 

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(画像は編集さんよりいただきました。風吹ジュンさん、ステキ!!)

 

今回は巻頭特集の「まっすぐな背すじ」で、アナウンサーの宮本隆治さんと、剣道家の野本京子さんのインタビューと執筆を担当しました。

 

自分の倍以上も生きていらっしゃる上に、専門外の分野の超プロフェッショナルに相対するということで大変身構えましたが、肩ひじ張ったところで絶対にバレるだろうと開き直って、なんとかやってまいりました。

年輪を重ねた人のお2方のお話は本当に面白かったですし、人生まだまだ長いし何でもできるなと元気をいただきました。

 

依頼を受けたのは、バスケがご縁でけっこう長年お付き合いをさせていただいている方。「井上雄彦さんを取材した時のブログが面白かったから」ということでお声掛けいただいたので、開設してよかったなーと心から思いました。

また、この仕事をしていて目標としていたことの1つに「バスケの仕事をきっかけに、別ジャンルの依頼をもらう」ということがあったので、よりいっそう嬉しかったです。何というんでしょう、"大手の仕事もできる人間としてバスケットに携わっている"という証を立てたいと言いますか。

 

バスケ(スポーツ)以外のところでも通用する仕事人になることが、ひいてはバスケの仕事を豊かにすると信じて、今後も幅広くお仕事を楽しみ、精進いたします。

機会をくださったIさん、本当にありがとうございました!

 

大学バスケへ進む君へ

今年度、大学バスケ界ではセンセーショナルな出来事があった。残念ながら、あまりいいものではなかったけれど。

近いところにいる指導者や選手の情報を断片的に聞いて(一時期はどこに行っても、こちらが振らずともこの話題になった)、一度だけ練習を遠目に見る機会があっただけ。当事者たちのことは、直接的には何も知らない。

何が真実なのか知らない立場ではあるけど、この一件に際して、これから大学に進む高校生に伝えたいと思っていたことがある。

 

(※以下はバスケットに限った話じゃないかもしれないけど、私はバスケットまわりのことしか見聞きしていないから、"バスケットのこと"としてとらえてもらえると幸いです)

 

未成年と成年が混在し、成人後も"学生"というモラトリアムを生きる4年間は、自分たちがしっかりとアイデンティティを持つことが大切なんだと思う。

大人歴の長い人たちは、学生たちに"大人"を求めつつも、結局はどこかで"子ども"だと高をくくっている。そして、彼らの都合で両者を使い分ける。

「大人なんだから、もう自分たちで考えろ」

「お前たちには任せられない、俺がやる」

みたいな感じで、認識をコロコロと変えるのだ。

 

彼らの基準でいちいち自分たちの立ち位置を変えると、自分が何者なのか、どこをどう歩いていたかがわからなくなってしまう。

あくまでも推測だけど、今回のことも、こういうことが要因の1つだったんじゃなかろうか。

 

多くの指揮官は"先生"ではなくなる。学生生活での密接な関わりはなくなり、干渉もグンと減る。

「解放されてせいせいする」と思う人もいるかもしれないけど、裏を返せば今までの細やかなケアが一気になくなるということ(強豪校で育ってきた高校生は特に)。自転車の練習じゃないけれど、いきなりパッと手を離されてバランスと舵を失い、フラフラ予期せぬ方向に進んでしまった選手を何人も見てきた。

 

もちろん最初からうまくいくものではない。だけど、大人になろうと頑張ってみてほしいし、不完全でも大人であるというアイデンティティを掲げてほしい。自分たちで考えて、行動する。大人に自らをゆだねない。依存しない。きっとそれがみんなを助けてくれる。

 

SNSを見るに、今週は卒業式のピークだったようだ。

大学でもバスケを頑張りたいと思っているすべての君へ。卒業、おめでとう。

 

youtu.be

"本当はわかってる 二度と戻れない美しい日にいると そして心は静かに離れてゆくと"

みんなは本当に、美しい日々を過ごしているのだよ。あと10年もするとわかるよ。

 

youtu.be

"泣きたい気持ちはこの手にしまって 誰かのためじゃない 僕は行くから"

そう、自分自身のために、駆け出してください!